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ずさん

ボルト取り付け穴ふぞろい 位置測らずに施工

元現場監督の身としては、こういった部分に使うふたは設計段階から検討を重ねていて、なおかつ事業主の行政の方で寸法等の規格を決めていれば、それを元に製作できますし、同じ市内、同じ県内などでその規格の統一を徹底してくれれば、ある程度の数を生産し、ストックしておく事も出来ると思います。
ただ担当者が変わったら細かな寸法が変わったりポンプの性能に合わせて給排水口の大きさを変えたりという事もあるのでしょう、そんな事から施工時の状況に合わせ採寸し、製作するという事も多々あります。

それであっても、設計との打ち合わせ、もしくは施工のレベルできっちり施工図面を製作し、寸法を決めていれば、ある程度の精度までは持っていけるはず。
と言うか、持っていかなければいけません。
ただ、それを「付いていればいいか」で済ませてしまって、工事を監理する人間もそこを見落としてしまった。それが大きな原因だと思います。

現場でねじ穴用のアンカーを打ち込み、それに合わせて金物にも穴をあけると言う事は現場にとってある意味最後の手です。こうやって目に付きやすいところでそれをするのは現場としては恥ずかしい事なんですけど・・・。

仮にふたのサイズや違ってしまう、穴の位置が違ってしまうのなら交換・点検の際には今回の様なボルトがはまらないから別の手段でふたを留めておく状況が予想できたはず。
危険予知という形で本当なら施工者から関係者に周知させておかなければいけなかったのに、それを伝えたら不良工事という事でやり直させられるから黙っておこうと言う事だったのかもしれません。

それとプールも含めてですが水掛かり、雨掛かりの部分の金属製品については基本的にステンレスを使います。それはもちろんサビの防止という意味で。
ただ、ステンレスは鉄に比べて熱膨張率が高いため、安易に機械で締め付けるとその摩擦により発生した熱でボルト・ナット共に膨張し、密着して動かなくなる「焼き付き」という状態を起こす事があります。もちろん、コーティングしたり、潤滑油を使用したりする事でそれを防止する事も出来ますが、点検者がそれを知らずに「プールの利用者が取らないように、きつく締めておこう」と考えて何も対策をしないまま強引に締めてしまったらボルト自体が折れてしまう可能性もあるわけです。ボルトは折れた、穴は潰れたとなれば、他の手段で留めなければいけなくなってしまう。それで、針金を使ったんでしょう。

プール建設時の問題ももちろん、市としての管理、管理会社としての管理、そして当日の対応、全てが悪い方に向いていて起こるべくして起きたんじゃないかと思ってなりません。

ふじみ野市、京明プランニング、施工した建設会社、その三社の責任のなすりつけ合いがこれから始まるんじゃないでしょうか。醜い争いが。ホント見たくないです。
by revolvergdsd | 2006-08-04 17:57 | ARCHITECTURE

5年ぶりに戻ってきたけど・・・今度こそ続くのか?


by revolvergdsd