クライマーズ・ハイ

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この本を初めて見た時、その装丁に目を奪われました。
ただ、同じタイミングで好きな作家のハードカバーを買っていたのだろうと思います。この作品を手に取ることはありませんでした。

先日、文庫本として刊行されていることを書店で見て、今度は迷わず手に取りました。


日航機墜落事故が起きた年、1985年。
ボクは8歳で、その土地群馬に住んでいました。
この本の中で出てくる「もらい事故」という言葉。
山間地を多く抱える群馬はしばしば「死体の捨て場所」にされる(本文より)

8歳という年齢ではそんな知識はまるでなく、あぁ、大きな事故が起きてしまったのだなぁという事と、自分と年齢の近い女の子が生存していた事その印象が強く残っています。


著者の横山秀夫氏が事故発生当時、群馬の地方新聞上毛新聞の記者であったことから事故に関しての記述は非常に細かく、臨場感があって全てがノンフィクションなのではないかと錯覚してしまうほどの人間くささが文章から漂ってきます。

地方紙と全国紙
社長派と専務派
「作る」側と「売る」側
幹部と管理職、そして若手
大久保連赤と日航
親と子

様々な対立、諍い、不和それが物語に深みを加えてくれてます。
実世界で起こりうる出来事。
新聞という世界だけの特殊な事もあれば、自分たちにも起こりうる可能性もある。

僕が籍を置く建築業界。ある一定のスパンで「竣工」という締切と戦っています。
新聞という世界ではそれが毎日の事となる。
自分の仕事が楽だとは思わないけれど、新聞社の内部をこうもあからさまに見せされると、自分が辛いと思う事は甘えなのかなぁと感じてしまいました。

何かをを生み出していく上で必要なものの一つ。
「情熱」、この本を読んでその言葉を一番に意識しました。
自分はその情熱を持って仕事に取り組めているのかなと不安です。

ボクは今月末現場を離れた後、来月末に今勤務している会社を離れます。
先を決めぬままの新たな船出。
自分が情熱を持って望める仕事が出来る場所を探していこうと思います。
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by revolvergdsd | 2006-06-18 14:18 | BOOK

5年ぶりに戻ってきたけど・・・今度こそ続くのか?


by revolvergdsd