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なんてことは、まるでない。

                             砂漠/伊坂幸太郎
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                 ぼくは砂漠についてすでに多くを語った。
                 ところで、これ以上砂漠を語るに先立って、
                  ある一つのオアシスについて語りたいと思う。
                             『人間の土地』 サン=デグジュペリ


この言葉から始まる物語。
北村、鳥井、西嶋、東堂、南の5人が春を迎え大学生活をスタートさせるところから物語は始まる。
この五人がともに過ごすきっかけとなったのが「中国語と確率の勉強」。
そう、それは麻雀。
それは単に村、西嶋、堂、と『東南西北』がクラスに揃ったからと言う学生らしい他愛もない理由。
そこからすべてが動き出す。

カラーの違う5人が描く4年間からの物語は社会人の僕にとっては懐かしく、また羨ましいものであり、自分の手に入れられなかったもの、なくしたものにもう一度触れられた様な気がした。


本の帯に「超能力」という文字があったため、前作「魔王」とにたような感じなのかなと思いながら購入したが、扱い方は全く違い、「魔王」では前面に押し出されていたその力は、今回は物語を彩るアクセントのような使い方をされていた。


読む本のたびに、全く違った表情を持たせている伊坂幸太郎。
どっぷりはまりそうだ。
by revolvergdsd | 2006-01-07 22:36 | BOOK

5年ぶりに戻ってきたけど・・・今度こそ続くのか?


by revolvergdsd